K社様:鋼構造物の接合部の品質改善
K社様は、製缶加工業を営まれています。
これまでにも数々の鋼構造物案件の部材加工の実績をお持ちの企業様です。
抱えていた課題・ニーズ
某鋼構造物の製作において、その溶接接合部の品質確保に悩んでおられました。
具体的には、溶接接合部において鋼材と溶接部の境界線近傍に超音波探傷検査で欠陥らしきものが検出され、その手直しに多大な労力をかけておられました。
同社より、上記欠陥の発生防止策検討のご依頼をいただきました。
ご提案したコンサルティング内容
K社様の工場で対象の鋼構造物接合部の溶接施工、検査に立ち会わせていただきました。
溶接施工においては溶接材料の乾燥、溶接施工条件(電流、電圧、溶接速度)の管理が重要であるとの説明をさせていただきました。
同社も、もちろんご存じでしたが、溶接材料の乾燥については現場での乾燥時間に、ばらつきがあることが判明しました。
また超音波探傷検査では溶接部の高感度な探傷条件により、鋼材内部に不可避的に存在する介在物を欠陥として検出していることを確認しました。
上記を踏まえ、以下の2つのアドバイスを行いました。
1)溶接材料の乾燥時間下限の明示と乾燥時間の記録により、現場管理精度を向上すること
2)溶接部の超音波探傷検査で鋼材部分の欠陥を検出した際には、鋼材の内部品質検査の探傷条件で再検査すること
成果や結果
K社様では、2つのアドバイスを実行に移していただいた結果、手直しが必要な溶接接合部の欠陥数が激減し、手直しの労力を大幅に削減することができました。